2012年6月4日月曜日

観劇録 力づく、じゃないダンス

ふぁい。ご無沙汰しております…。
5月は、徹さんのWSが終わってから、すっかり腑抜けになってしまい、
更新がご無沙汰でしたが、6月からはもりもりっと盛り返していきたいと
思います。
どうぞよろしくお願いします。

さて、昨日3日、江之子島芸術文化創造センターでの、
セレノグラフィカさんの公演を観てきました。
題して、「江之子島でダンス」(そのままやん!!)
しかし、芸術文化創造センター、という名前も、あらゆる文化施設の名前を
くっつけたような名前ですね(笑)。愛称を募集しておられるようです。
早く愛称がつくといいな〜。呼びにくいもんな〜。
でも、センスのいいのにしてほしいな〜。などと思いつつ。


さて、セレノグラフィカさんのダンス。
さすが、15年目の安定感と言うか、まごうことなきセレノワールド。
セレノさんのダンスは、
「くらしのさりげない部分を素敵に見せてくれ」ます。

「凄い身体能力」とか「ずきずき来るような緊張感」、ということではなく
さりげない日常が、きらっと光るものに見えてくるような、
そんなダンスです。
映画なら「アメリ」、みたいな?向田邦子のエッセイ、みたいな?
「感動したい」「衝撃を味わいたい」という見た目も中身も
切っ先鋭いダンスとはまたちょっと違った、
とっても素敵な味わいがあります。
セレノさんのダンスは、動きがとても可愛く、面白くて、衣装も素敵なの
ですが、その可愛さでくるまれた中に、ピシッとした意思が見え隠れして、
そこがいい。
子供用の積み木は、角も丸く、暖かみもありますが、
口に入れても危なくないよう、これでもか、というくらい丁寧に研磨して
あります。セレノグラフィカの作品は、まさしくそんなダンス。
優しいけど、だらしなくない。柔らかいけど、甘くない。そんな感じ。
そして、阿比留(修一)さんだけでも、隅地(茉歩)さんだけでもじっと
見入ってしまうのに、二人があわさることで、さらに妙な可笑しさを
醸し出してるし、そこに鈴木みかこさんが加わることで物語がどんどん
転んでいく、そんな感じ。
そう言う意味では、なんだか文学的なダンスなのかもしれないな〜、なんて
思ったりもします。
(詩もでてきた。そしてそのピースがこれまた良かったのです〜)


この作品、12月までバージョンアップしながら全国各地を回るそうです。
最後は私の古巣でもある、愛すべき「京都芸術センター」で公演とのこと。
楽しみです。むふふ。

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