さてさて。
リレーコレオグラフ。
懐かしい面々(以前のショウイングに出演してくださった方々!)に
お会いし、しかも、資生堂の上田さんや衣装の堂本さん、
アルファルファの山口さんにもお会い出来て、客席ですでに感激。
東京は、やはり公演本数も多いですし、レベルも高いので、羨ましい。
文化の一極集中は確かにあるし、地方は地方の良さがあるけれど、
良作に巡り会う確率は東京が断然高い。見るものとしては羨ましい。
そして、平山素子さんの「リレーコレオグラフ」。
前プログラムが押して、なんと45分押し。
しかし、劇場さん側からは一言の説明もなし。ま、そう言う企画なのね。
(やれやれ。ですが、東野祥子さんのダンスは凄かったです)
この企画は、4人の振付家(今回は、安藤朋子さん、井出茂太さん、
室伏鴻さん、和栗由紀夫さん)が、
一人のダンサー(平山さん)に振りつける、というもの。
企画性の高い催しなだけに、どんな状況になっているのか、
興味津々、戦々恐々。
今回、観た私の感想。
素子さんへのキャッチフレーズにしました(笑)。
「平山素子は、支配されない。」
素子さんの魅力の一つは、観客を高い集中に引き込むことだと思って
います。それは、作品に由来するところが半分、そしてダンサーとしての
ところに由来するのが半分なんだなぁ、と今回観て思いました。
素子さんは、どの方のピースを踊っても、それに翻弄されないし、
逆に蹂躙もしない。
人の振付けを尊重しているのだけれど、それに膝を折ることはない。
4つのピースは、全く別のところに由来していますが、それだけに、
首尾一貫して素子さんの崇高な感じがよく現れていていました。
敵国にとらわれた(あるいは臣下に裏切られた)姫が、投獄され、拘束され
折檻されても、プライドを失わずに気高く死んでいくような(しかも、その
合間合間に井出さんのキュートなピースが挟まってる!)。
いえ、あくまでも感想なので、別にそういうストーリーがあった訳では
ないのですが、構成的に、ね。
ダンスは言葉や物語がないだけに、踊り手の人間性が如実に現れますねぇ。
ところで、衣装は緑色のウール(?)のワンピースで、とにかく重そう、
で、暑そう。
踊りが、もの凄い動くピースと、めちゃくちゃ静かなピースが交互に出て
くるので、体力的にも凄くきつそうだし(間違いなくきつい!)、
とにかく動くのが大変そうな衣装でした。
激しく動いた後、動きの少ないピースに行くのもしんどいけど、その後また
激しく踊るのは更にきついだろうし、更にその後で痙攣、とか、過酷…。
それが、絶対無二の演出効果ならいいのですが、そう言う訳でもなさそう。
企画者側へのお願いとしては、踊りこんで、作品としての精度が上げられる
環境を提供してほしかったなぁ。
というのは、自分への戒めでもありますが。
いやしかし、批判的なニュアンスが濃い内容になっていまいましたが
これは相当貴重な機会。見られてよかったです。
この企画、どんどん進化させてほしいです。
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